物流ニュース 7月2008年

 
30/07/08 カンタス元幹部に懲役6ヶ月と罰金2万ドル−航空貨物カルテル問題
30/07/08 DPワールドと今後40年間のリース契約締結−ブリスベン港湾公団
30/07/08 オーストラリアの検疫制度は不公平 − ニュージーランド
30/07/08 米国への切り花などに新たな植物検疫証明書の添付を義務付け
30/07/08 ボタニー港の拡張工事が始まる − シドニー
23/07/08 新規荷役業者が参入しても公正な競争を望む−DPワールド
23/07/08 港湾周辺の交通情報を伝えるウェブサイトで混雑緩和−メルボルン港
23/07/08 タイからのパイナップルの缶詰にセーフガードを発令−豪農林水産省
23/07/08 貨物カルテル捜査に非協力的とされたことに反論−シンガポール航空
23/07/08 原油が漏れ出すも、港湾の貨物業務に問題なし − ブリスベン港
16/07/08 港湾荷役パトリックの昨年度のコンテナー取扱量が過去最高
16/07/08 燃料価格の高騰で多くのトラック業者が倒産、廃業に
16/07/08 温暖化対策でサプライ・チェーンの変更を − 豪ポスト社長
16/07/08 バージンブルー航空株3.3億ドル分の処分を決定 − トール
16/07/08 豪州の貨物輸送業界の二酸化炭素排出量が2020年には2倍に
16/07/08 ヨーロッパから豪州、NZへの運賃を値上げ − マースク・ライン
09/07/08 多くの貨物が鉄道輸送からトラック輸送に変更 − タスマニア州
09/07/08 ASA Logistics社がサード・パーティー・ロジスティック企業を買収
09/07/08 新規港湾荷役業者の入札参加募集開始 − ボタニー港
09/07/08 貨物の運送状を2010年までにペーパーレスに − カンタス航空
09/07/08 豪州のロジ企業とトラック会社を買収 − トール
02/07/08 馬インフルエンザの終結宣言 − 豪農林水産省
02/07/08 フリーマントルとポート・クラン間に新しいサービス − ANL
02/07/08 貨物業界はトラックから海上、鉄道輸送への切り替えに迫られる
02/07/08 トマトの種の輸入条件を変更 − 豪検疫検査局
02/07/08 ”世界青年の日”のために貨物スペースが減少 − シェンカー

                                                            

07月30日2008年 カンタス元幹部に懲役6ヶ月と罰金2万ドル−航空貨物カルテル問題
  カンタス航空の元幹部は、国際航空貨物のカルテルにかかわったとして、アメリカで6ヶ月間の懲役刑を言い渡された。 ブルース・マッカフィー容疑者(65)は、カンタス航空の北アメリカでの最高幹部であった。 同容疑者は国際的な航空貨物の価格操作を行なったことを認め、ワシントンDCにある裁判所は、同容疑者に懲役6ヶ月と罰金2万ドルの判決を言い渡した。 同容疑者は裁判所に対し、「大変恥ずかしい気持ちであり、裁判所と私の家族に陳謝したい」と語った。 カンタス航空はすでに、法人として6,100万ドルの罰金を支払っており、ほかの航空会社8社も有罪判決が出ている。 (Source: ABC, 29/07/08 "Former Qantas executive jailed over price-fixing")
07月30日2008年 DPワールドと今後40年間のリース契約締結−ブリスベン港湾公団

  ブリスベン港湾公社は、ドバイに本社がある港湾荷役業者のDPワールド社と今後40年間、総額2億5,000万ドルのリース契約に署名した。 同公社のジェフ・コールマンCEOは、「リース契約の条項では、港におけるすべての工事は環境に優しくなければならないとしている。 DPワールド社は現在、船からコンテナーを取り降ろすターミナルのリース契約を保有しているが、新しい契約ではそのターミナルが拡張される。 これにより同社は、全長900メートルの埠頭で大型コンテナー船3隻を一度に取り扱うことができ、すでに3隻一度に取り扱うことが出来る同業他社のパトリックと肩を並べることになる。 もう1社の競争相手のハッチソン社は1度に2隻である。 この3社を合わせた埠頭で、オーストラリアに寄港する次世代型の大型コンテナー船に十分に対応することが出来る」と話した。 (Source: ABC, 27/07/08 "Port of Brisbane signs $250m expansion deal")

07月30日2008年 オーストラリアの検疫制度は不公平 − ニュージーランド
  ニュージーランドがWTOに提訴しているオーストラリアによるリンゴ輸入禁止に関して、オーストラリアは、ニュージーランドが検疫措置を政治問題化しているとの主張に強く反論した。 Biosecurity Australiaは2007年にニュージーランド産リンゴの輸入を条件付で認めた。 しかし、ニュージーランド側は、その条件ではオーストラリアへ輸出するのはほとんど不可能であると批判して、世界貿易機関(World Trade Organization : WTO)に提訴している。 オーストラリアのサイモン・クリーン貿易相は、検疫措置は科学的根拠に基づいたもので、WTOのルールにも一致していると反論した。 (Source: AFR, 22/07/08 "Australian quarantine biased says New Zealand"
07月30日2008年 米国への切り花などに新たな植物検疫証明書の添付を義務付け

  オーストラリア農林水産省に属し動植物の検疫制度を担当するBiosecurity Australiaは、園芸作物の輸出に関して、果樹植物に大きな被害をもたらしている蛾の一種(Light Brown Apple Moth :LBAM)がいない事を証明する植物検疫証明書を新たに添付するように依頼するアメリカ農務省(USDA)の7月7日付けの手紙を受け取った。 USDAによると、この措置はカリフォルニアにおける、動物・植物健康検査サービスによるLBAMの撲滅プログラムの一環としてのもので、.LBAMが生息する国々からの切り花や青葉の植物が最も進入する危険度が高いとしている。 今回の新しい植物検疫証明書の添付は、2008年8月4日から開始され、オーストラリアから輸出される切り花、花輪、緑の草木などに適用される。 (Source: AQIS,Export Industry Advice Notices , 24/07/08 "Horticulture Export Program - USA - Cut flowers & foliage phytosanitary requirements")

07月30日2008年 ボタニー港の拡張工事が始まる − シドニー
  シドニーのボタニー港の総額10億ドルをかけた60ヘクタールの拡張工事が、昨日ニューサウスウェールズ州モリス・イエマ首相を迎えて正式に開始した。 この拡張工事が完成すると、新しいバースが5ヶ所増え、ボタニー港のコンテナー取り扱い能力が2倍となり、約9,000人の正規雇用が確保できる。 イエマ首相は、「ボタニー港はオーストラリアで第2番目に大きなコンテナー港で、2020年までに取扱量が現在の2倍になると予想されている。 ボタニー港はすでに年間貿易額400億ドルの貨物を取り扱う重要な港で、港湾関係に働く人は1万人になっている。 今回の拡張工事は、今後20年間で増える需要に対応するものである。 拡張したターミナルでの運営を行なう新規荷役業者の入札募集は現在行なっている」と話した。 (Source: LLDCN, 25/07/08 "Port Botany $1bn expansion underway")
07月23日2008年 新規荷役業者が参入しても公正な競争を望む−DPワールド
  世界的な港湾荷役業者DPワールドのモハメッド・シャラフCEOは、ニューサウスウェールズ州政府の政策立案者に対し、「第3番目の荷役業者が必要かどうかの決定は遅かれ早かれされると思うが、我々は我々の方針に沿って行なう」と警告した。 シャラフCEOは、「もし、ニューサウスウェールズ州政府が我々に投資を望むなら、我々はその投資に対する適切な見返りを確保する必要がある。 我々は競争自体はいとわない、我々は常に競争の中にいるので、公正な競争は歓迎する。 我々は新規参入業者との間での同等の扱いを受けることを望んでいる」と話した。 DPワールドは、世界で第四位のコンテナー・ポート事業者で、今年上半期のコンテナー取り扱い量が前年同期より21%増えて1,360万個(teu)となっている。 地域別では、アメリカ・オーストラリアが12%増えて190万個(teu)、アジア・太平洋・インドなどの亜大陸が15%増えて300万個(teu)、ヨーロッパ・アフリカ・中東が26%増えて870万個(teu)となっている。 (Source: LLDCN, 22/07/08 "DP World's Sharaf seeks 'fair competition' in Australia")
07月23日2008年 港湾周辺の交通情報を伝えるウェブサイトで混雑緩和−メルボルン港
  ビクトリア州政府ティム・パラス港湾相は、メルボルン港湾公社のリアルタイムで港湾周辺の交通情報を伝えるウェブサイト”www.connectfreight.com.au”の公式な運用開始を行なった。 このウェブサイトはメルボルン港の貨物移動の効率化を図り、混雑も軽減する目的で開設された。 パラス港湾相は、「このウェブサイトは、メルボルン港の周辺と、メルボルン港とDandenong の間の道路、Monash Freeway, Citylink, Princes Highwayの交通情報を伝えるものである。 登録した貨物業者は、港湾周辺に設置さたCCTVによる交通情報の映像を見ることが出来る。 また、電子メールによって、交通情報、事故現場、工事現場などの情報が手に入る。 このシステムにより、貨物輸送コストの削減、輸送時間の短縮、正確な輸送時間、空コンテナーの管理の効率化に役に立つと信じている」と語った。 (Source: LLDCN, 18/07/08 "Pallas launches connectfreight.com and eyes 'logistics cities'")
07月23日2008年 タイからのパイナップルの缶詰にセーフガードを発令−豪農林水産省
  オーストラリア政府農林水産省は、タイからのパイナップルの缶詰に対し特別セーフガードを発令した。 これにより、タイからのすべてのパイナップルの缶詰に対し5%の関税が適用される(現在は関税なし)。 対象期間は2008年7月16日から12月31日まで。 なおタイからの輸入でも缶詰以外のパイナップルは今回のセーフガードの対象にはならない。 (Source: Australian Customs Notice No.2008/36, "Special Safeguards on Canned Pineapple from Thailand")
07月23日2008年 貨物カルテル捜査に非協力的とされたことに反論−シンガポール航空
  シンガポール航空は、ニュージーランドの自由競争監視機関による航空貨物カルテル問題の捜査に非協力的であるとされていることに反論した。 ニュージーランド通商委員会(NZCC)は、航空貨物カルテル問題の捜査について、必要な情報を提供していないとして、シンガポール航空、キャセイ・パシフィック航空、アルゼンチン航空を告訴する手続きを行なった。 シンガポール航空は声明で、「シンガポール航空貨物は、いかなる時でもニュージーランド通商委員会の捜査の邪魔をすることはない。 捜査当局に対して情報を提供していないとする疑いには強く否定し、ニュージーランドでの業務に影響することを懸念する。 我々は、ニュージーランドでの業務に関する質問にすべて答えており、NZCCの捜査に協力するために職員も配置している」と反論した。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 18/07/08 "Singapore Airlines denies NZ charges")
07月23日2008年 原油が漏れ出すも、港湾の貨物業務に問題なし − ブリスベン港
  7月18日クイーンズランド州Fisherman's Islandの原油貯蔵施設で、パイプが破損し原油10万リットルが流出したが、近くにあるブリスベン港の貨物の取り扱いには影響がなかった。 キャンベラ・タイム紙の報道によると、原油流出は同日正午にHoward Smith Driveで起こり、クイーンズランド消防・救助隊(QFRS)がこの道路を午後4時まで封鎖し、処理に当たったとしている。 QFRSのマイケル・ドゥヤー隊長は、環境への心配はなく、すべては処理して終わったと話した。 掘削機で穴を掘り、漏れ出した原油を一時的に溜め、後日ポンプで汲み上げる予定である。 (Source: LLDCN, 21/07/08 "Port freight running smoothly despite spill from pipeline rupture")
07月16日2008年 港湾荷役パトリックの昨年度のコンテナー取扱量が過去最高
  アシアノ社は、傘下の港湾荷役業者パトリックがシドニーのボタニー港において、2007/08年度に取り扱ったコンテナーが100万個を突破したことを発表した。 またパトリックは、この数週間後には新しいストラドル・キャリアーを6機受領することになっている。 アシアノ社のマーク・ローソンCEOは、「我々は過去3年間にボタニー港の貨物ターミナルの改善のために1億2,000万ドルを投資している。 その中には5機のレール式門型トランスファクレーン(RMGC: RailMounted Gantry Crane)も含まれている。 これらが稼動すると鉄道輸送能力が高まり、ターミナル内でトラックと鉄道とのインターフェイスの大幅な改善が行なわれる。 我々が望んでいるのは、政府による港湾への鉄道の整備である。 パトリックによる多額のRMGCへの投資によって、政府の効率的な鉄道システムが不可欠となっている。 これにより、パトリックは年間200万個のコンテナーの取り扱いが可能となる。 シドニーの交通渋滞の問題に対処するには、港への、または港からの道路と鉄道の整備が必要になってくる。 過去10年間のパトリックのコンテナー取扱量は年間平均7%増加している。 ニューサウスウェールズ政府はインフラ整備を最優先にして欲しい」と語った。 (Source: LLDCN, 15/07/08 "Patrick sees record Port Botany throughput")
07月16日2008年 燃料価格の高騰で多くのトラック業者が倒産、廃業に

  道路輸送業界団体は、燃料価格の高騰により多くのトラック業者が今年の末までに廃業することになると予想している。 道路輸送協会(Road Transport Association)のスティーブ・シェアラー氏は、「一部のトラック業者は燃料費の高騰に対処するために、顧客に25%までの燃油サーチャージを導入しているが、昨年9月からでも40%燃料価格が上がり、トラック業者の廃業率が高くなっている。 政府が、荷主になぜ貨物輸送業者が料金を高くしなければならないかを説明してくれたり、また今後予想される経済の悪化に対処するべきである。 政府が荷主たちに、我々の深刻な状況を説明し、長期的な視野で考えなければトラック業界は消滅すると説得して欲しい。 でなければ、今年の末までに多くのトラック業者が倒産か廃業することになる。 そして残ったトラック会社は、すべてのコストが上昇しており今の3倍や4倍の料金を請求することになる」と語った。 (Source: ABC, 09/07/08 "Fuel costs threaten economy: freight industry")

07月16日2008年 温暖化対策でサプライ・チェーンの変更を − 豪ポスト社長

  オーストラリア・ポストの社長は、環境への懸念が増している中で、貨物業界は航空輸送から海上輸送、鉄道輸送に転換を迫られていると話した。 グラエム・ジョン社長は日刊紙のシドニー・モーニング・ヘラルド紙に対し、「世界的な地球温暖化の問題は、国際郵便事業のあり方にも影響を及ぼしている。 国際ロジスティックス業界にとって挑戦のひとつは温暖化対策である。 電子機器などの消費財アップル社の”iPod”を手に入れるために、世界は温室効果ガスの排出を容認するのか? これは”iPod”だけでなく、色々な人や商品にも言えることである。 サプライ・チェーンを変更して海上輸送や大陸間の鉄道輸送に変えるべきである」と語った。 同氏は今週ブリスベンで開催される世界の主要郵便事業者で構成するコンソーティアム”Kahala Post Group”の年次総会で議長を務める。 ”Kahala Post Group”は5年前に設立され、参加国はオーストラリア、香港、アメリカ、日本、韓国、スペイン、フランス、イギリスで、民間の貨物業者との競争強化について話し合う。 (Source: T&L News, 08/07/08 "Time is up for just-in-time")

07月16日2008年 バージンブルー航空株3.3億ドル分の処分を決定 − トール
07月16日2008年 豪州の貨物輸送業界の二酸化炭素排出量が2020年には2倍に
07月16日2008年 ヨーロッパから豪州、NZへの運賃を値上げ − マースク・ライン
  世界的な船会社のマースク・ライン(Maersk Line)は、長期に渡るサービスを確保するために、今年の10月からヨーロッパからオーストラリアとニュージーランド間の運賃修復(Rate restoration)を行なう。 これにより、コンテナー(TEU)当たり最低75ユーロがすべての貨物に対して引き上げられる。 同社によると、この2年間でヨーロッパからオーストラリアとニュージーランドへのコンテナー(FEU)が350米ドルも値下がりしており、逆に営業経費が15%増えて、今回の運賃修復は必要であるとしている。 (Source: T&L News, 10/07/08 "Shipping rates to increase ")
07月09日2008年 多くの貨物が鉄道輸送からトラック輸送に変更 − タスマニア州
  タスマニア州議会では、現在貨物鉄道のサービスが2回しかなく、より多くの貨物がトラック輸送に変更しなければならないとの懸念が増している。 タスマニア貨物ロジスティックス・カウンシルのロブ・マクガイアー氏は、タスマニア州で運航している貨物鉄道が1日に2回しかないことを認め、「パシフィック・ナショナル社がタスマニア州の鉄道事業を売却することになり、貨物輸送の将来が懸念されるが、新しい事業者が運航回数を増やすことを願っている。 しかし、最悪の場合、鉄道で輸送している貨物がすべてトラック輸送になる。 特に10年後にはタスマニア州の貨物は倍増する見込みで、すべての貨物がトラックで輸送されることになる」と話した。 関係者の話では、「鉄道貨物量自体が減っている。 今は紙の輸送と石炭の輸送くらいではないか。 聞くところによると、トラック会社は大型トラックの運転手を多数募集している」と話した。 タスマニア州政府のグラエム・スターゲス インフラ相は議会で、「州政府は鉄道軌道の改善の為に何百万ドルもの資金を出している。 タスマニアの鉄道事業を買収したいという企業も多くあり、将来は明るい。 貨物マーケットについては、貨物がどれだけ鉄道で輸送されるかは政府が決めるものではない」と語った。 (Source: ABC, 02/07/08 "More freight may go from rail to road")
07月09日2008年 ASA Logistics社がサード・パーティー・ロジスティック企業を買収
  ASA Logistics社は、サード・パーティー・ロジスティックスを提供するSupply Chain Management (SCM)社を買収したと発表した。 買収価格は公表されていない。 この動きは、トール・ホールディングスなど大手企業が、次々と小規模の貨物事業者を買収していくことを受けたものである。 同社のサンドラ・フェアーチャイルド社長は、「SCM社と統合することで、国際的にサプライ・チェーンを拡大できるようになり、我々の顧客のビジネスの繁栄につながる」と話した。 (Source: LLDCN, 04/07/08 "ASA Logistics in SCM purchase")  
07月09日2008年 新規港湾荷役業者の入札参加募集開始 − ボタニー港
  シドニー港湾公社は、ボタニー港の第3コンテナー・ターミナルを運営する新規の荷役業者の入札希望者の募集を始めた。 今回の募集は当初の計画より6ヶ月遅れになったが、ニューサウスウェールズ州政府による港湾荷役事業の自由競争を促す強い意思がある。 今回の入札には、現在運営しているDP Worldやアシアノ社が保有するPatrickは参加を不可としている。 すでにブリスベンで荷役業務を行なっている香港のHutchison Ports社が入札に参加するものと見られている。 ニューサウスウェールズ州政府のジョー・トリボディ港湾相は、「すでに多くの海外企業からの問い合わせがあり、入札の競争率は高いと予想される。 入札の結果は、当初の今年中ではなく、来年初めになる模様である」と語った。 今回の新しいコンテナー・ターミナルは、ボタニー港の10億ドルをかける拡張計画に基づいたもので、63ヘクタールを埋め立てし、新しい道路と鉄道が整備される。 計画では、新規の荷役業者は2011年には入居でき、2012年の営業開始を予定している。 (Source: LLDCN, 01/07/08 "Expressions called for third Botany terminal stevedore")
07月09日2008年 貨物の運送状を2010年までにペーパーレスに − カンタス航空
  カンタス航空貨物は、コスト削減と世界的なサプライ・チェーン需要に対応するために、2010年までに運送状をペーパーレスにする”E-Freight”を開始する。 同社は、IATA(国際航空運送協会)とオーストラリアの貨物業界と協力して、現在の紙の運送状やそのほかの書類を、一回の電子入力だけで貨物の到着完了まで使用できる方式に変更していく。 カンタス航空の貨物部門であるQantas Freight Enterprisesのゼネラル・マネージャーのグラント・フェン氏は、「”E-Freight”を成功させるには、航空会社、政府、貨物業者、荷主など業界すべてのサポートが必要である。 最終的には、この電子メッセージは顧客にとってサービスの向上になり、貨物輸送のスピードを妨げず、安全で貨物の機密保護にもつながる。 現在の航空貨物は、多くの時代遅れの書類作業があり、必要以上に複雑化している。 今回のシステムは、貨物業界を近代化し、簡素化する。 また”E-Freight”は、書類保管の場所がいらず経費削減にも大きく寄与する」と話した。 (Source: LLDCN, 04/07/08 "Qantas Freight to go paperless")
07月09日2008年 豪州のロジ企業とトラック会社を買収 − トール
  トール・ホールディングは、運輸・ロジ企業のGluck Pty Ltdと、メルボルンのトラック会社のExtra Transport Groupを買収した。 トールの広報担当は、「トールは年間売り上げ約1億ドルのGluck Pty Ltdのオーストラリアの事業を買収した。 Gluck Pty Ltdはオーストラリアとアジア間のビジネスに強く、トールの現在の貨物輸送ビジネスに最適である」と発表した。 一方、Extra Transport Groupのピーター・フェラーリ社長は、トールがExtra Transport Groupを買収したと発表している。 今回のGluck Pty Ltdの買収は、トールがニュージーランドの鉄道とフェリー事業をニュージーランド政府に売却したあとに行われた。 業界関係者によると、トールによるGluck Pty Ltdの買収は、トールが香港のBaltransを買収したときからの既定路線で、BaltransはGluck Pty Ltdとオーストラリアでの代理店契約を結んでいた。 (Source; LLDCN, 04/07/08 "Toll buys freight forwarder Gluck and trucker Extra")
07月02日2008年 馬インフルエンザの終結宣言 − 豪農林水産省

  オーストラリアは、馬インフルエンザの正式な終結宣言を出し、この病気を撲滅した世界でも数少ない国のひとつとなった。 連邦政府のトニー・バーク農業相は声明で、「人々が馬を移動したり、馬に関するイベントを開催する際に、当局に届ける必要があるとする条件を解除する。 最後に馬インフルエンザの発生が確認されたのは昨年の12月であった。 しかし、政府は今年の終わりまで、馬インフルエンザの警戒態勢を継続していく」と発表した。 (Source: ABC, 30/06/07 "Australia officially EI free")

07月02日2008年 フリーマントルとポート・クラン間に新しいサービス − ANL
  シンガポールの船会社ANLは、オーストラリアのフリーマントル(Fremantle)とマレーシアのポート・クラン(Port Klang)間のシャトル・サービスを始める。 この週1回のFremantle Asia Express (FAX Service)は、Eagle 2 ”号と”Kookaburra”号の2隻のコンテナー船(1,100 teu)を使用し、最初の運航が7月20日にフリーマントルから出港する。 ANLのジョン・ラインズ社長は、「西オーストラリア州の国際貿易は急速に伸びており、我々の顧客は、運航回数の増加と貨物スペースの拡大を求めている。 この新しいFAX Serviceにより輸出業者や輸入業者に対し、南東アジアやその以遠をANLやCMA CGMの世界的なネットワークを利用して輸送できるようになる」と話した。 この新しいサービスは、同社が現在行なっている南東アジアへのAAX serviceとは別に運航される。 (Source: LLDCN, 25/06/08 "ANL prepares to start Fremantle-Port Klang shuttle")
07月02日2008年 貨物業界はトラックから海上、鉄道輸送への切り替えに迫られる
  燃料価格の高騰により、貨物業界は陸上輸送からの脱却に迫られている。 アデレードで開催された国際貨物輸送調整会議(International Cargo Handling Co-ordination Association)において、トラックでの貨物輸送は今後維持できないとの協議がなされた。 エコノミストのスコット・エラウラント氏は、「2012年までに世界の原油消費が6%削減されなければ、需要が供給を上回ることになる。 その削減を可能にするには、貨物の海上輸送と鉄道輸送に焦点を当てるべきである。 原油の供給量が増えない状況で、何がしかの方法で需要を下げる必要がある」と語った。 アデレードとダーウィン間の貨物鉄道を運営するFreightLink社は、「我々のサービスへの需要は高まりつつあり、今週から週6回に運航を増やす」と話した。 (Source: ABC, 25/06/08 "Rail, sea urged to replace road freight")
07月02日2008年 トマトの種の輸入条件を変更 − 豪検疫検査局
  オーストラリアに入ってくる動植物に関する検査制度、及びこれを統括するBiosecurity Australiaは、下記のトマトの種の輸入に関して、茄子科作物に幅広く被害を及ぼし、種子によっても伝染するとされるPotato tuber spindle viroid (PSTVd)がオーストラリアに入ってくる可能性が高いとしている。 これにより検疫上のリスクを防ぐために、輸入されるすべてのトマトの種は、今後必要書類を検査して、PSTVdの可能性が低いことを確認されてから輸入が許可される。 具体的には、2008年6月24日以降に輸入されるトマトの種には、輸出国政府が発行する植物検疫証明書の添付が必要となり、それがなければオーストラリアへの輸入は認められないことになった。 対象となるトマトの種類は:
Lycopersicon dentatum
Lycopersicon esculentum
Lycopersicon esculentum f. pyriforme
Lycopersicon esculentum var. cerasiforme
Lycopersicon esculentum var. commune
Lycopersicon esculentum var. esculentum
Lycopersicon esculentum var. grandifolium
Lycopersicon esculentum var. pyriforme
Lycopersicon esculentum var. validum
Lycopersicon hirsutum
Lycopersicon lycopersicum
Lycopersicon lycopersicum var. cerasiforme
Lycopersicon lycopersicum var. pyriforme
Lycopersicon peruvianum
Lycopersicon peruvianum var. dentatum
Lycopersicon peruvianum var. peruvianum
Lycopersicon pimpinellifolium
Lycopersicon pyriforme
Lycopersicon racemigerum
Solanum lycopersicum
Solanum lycopersicum var. cerasiforme
Solanum peruvianum
Solanum pimpinellifolium

(Source: AQIS, Public Quarantine Alert PQA0557, 25/06/08 "Interim measures for tomato seed imports")
07月02日2008年 ”世界青年の日”のために貨物スペースが減少 − シェンカー

  世界的なロジスティック・グループ シェンカーは、シドニーで開催される世界青年の日(World Youth Day)の準備のために、アメリカとオーストラリア間の航空貨物スペースが減少するとしている。 同社によると、「来月、ローマ法王ベネディクト16世を迎えて行なわれる、ローマカトリック教会のイベントにより、旅客が増えて貨物スペースがなくなってしまう。 航空会社の旅客部門によると、アメリカからオーストラリアへのすべてのフライトは多数の旅客で埋まってしまうことになるとしている。 8月にはこの混雑は緩和されるとされているが、混雑を避けるために航空会社は増便が必要になってくる。 旅客が多くなることは、貨物の輸送能力が下落することである。  それに加えて、カンタス航空は7月中は週一回運航しているロサンゼルスからの貨物便の混雑が続くとしている。 すでに割り当てをしているスペース以外には少しのフリースペースしか残っていない。現在ロサンゼルスのカンタス航空には40トンの滞貨貨物あり、この数週間で解消される見込みである」と話した。 (Source: LLDCN, 24/06/08 "World Youth Day to affect airfreight capacity")